今や,世界の医療は,単に病気を治すというだけでなく,身体の負担をできるだけ軽減し,そのうえでさらに効果的な治療を行うという低侵襲医療を目指す時代となりました。 日本では低侵襲医療が急速に普及しており,先端の技術・機器の研究開発が急速に発達しています。
当院では、その世界基準の流れの中でも循環器疾患に特化した『低侵襲治療』を提供します。

かわぐち心臓呼吸器病院が提供する『低侵襲治療』とは?

低侵襲治療とは、その名のとおり「患者さんに負担の少ない治療」のことです。
かわぐち心臓呼吸器病院は「できるだけ低侵襲な治療を」を患者さんに提供できるよう最新の設備に機器を開院当初より導入しています。
カテーテルを用いた血管内治療や、心臓に対するMICS(低侵襲手術)やステントグラフト治療を患者さんに一番適している治療を選択できる医療環境がここにあります。

①MICS(低侵襲心臓手術)

英簿の頭文字をとってミックスと呼びます。通常の心臓手術は胸の真ん中を切開して行うのが標準的なやり方ですが、MICSでは、肋骨と肋骨の間を数センチほど切開して心臓手術を行います。

②ステントグラフト治療

これまでの大動脈瘤に対する標準治療は、大きく胸やお腹を切開し、大動脈瘤を切除し、人工血管に置き換えるというものでした。キズも大きく手術時間も長く、患者さんの負担も大きいものでした。 それに比べてステントグラフト治療は、患者さんの体の負担がすくなく、高齢の方や 体力の低下した方にも大動脈瘤の治療が可能になります。

④経皮的冠動脈インターベンション(PCI)

外科的に胸を大きく開けずに、内科的に狭心症や心筋梗塞などを冠動脈(心臓の筋肉まで血液を運ぶ血管)が狭くなったり(狭窄)、詰まったり(閉塞)している患者に対して、バルーン(風船)やステント(細い管)を用いて冠動脈を内腔から広げる治療です。

⑥TAVI(タビ)(経カテーテル的大動脈弁置換術)※今後実施予定

カテーテルにて機能が悪くなっている心臓の大動脈弁を人工弁へと置換する治療です。これまで高齢の方などで治療が難しい場合などの大動脈弁狭窄症の新しい治療方法です。
太ももの付け根にある太い血管からカテーテルを挿入する「経大腿アプローチ」は、TAVIの標準的なアプローチ方法となり、体の負担が少なくすむ方法です。足の血管の状態によっては、肋骨の間を切り心尖部からカテーテルを通す「経心尖アプローチ」や上行大動脈、鎖骨下動脈からのアプローチを行う方法があります。
開胸・開腹手術とは違い患者さんの体にかかる負担が少ないのがこの治療のメリットですが、病態によっては開胸手術のほうが適していることもあります。

⑤カテーテルアブレーション治療(不整脈治療)

不整脈とは、心臓の刺激伝導路や電気の流れに問題があり心臓の拍動が乱れている状態を言い、異常があると拍動が速くなったり(頻脈)、遅くなったり(徐脈)、また不規則になったりします。
電極カテーテルを足のつけ根の静脈や首の静脈から心臓の中に配置し、心臓の中の刺激伝導系(心筋に走っている電線)の電気の流れを確認します。更に様々な電気刺激を行うことによって不整脈を誘発し、異常な電気回路を把握し、原因となる頻脈性不整脈(動悸や心不全の原因である速い不整脈)を同定します。同定された電気回路や異常興奮部位に高周波通電(カテーテルアブレーション)を行い、再度不整脈が起きないようにします。